手指用のアルコール製剤の使用量を知ろう

手指の消毒に使用するアルコール製剤は1回あたりどれぐらいが適量なのでしょうか。使用する人の手の大きさにも左右されると考えられますが、適量を守らないとせっかくの消毒の効果が期待できません。今回は「手指用消毒アルコール製剤」(以下アルコール製剤)の使用量について解説します。

目安は15秒以上擦り込みするのに時間がかかる量

『医療現場における手指衛生のためのCDCガイドライン』には、アルコール製剤は、その使用量により手指消毒効果に差がみられることが報告されています。液体のアルコール製剤の場合は1mLの使用量では3mL使用した場合に比べて著しく効果が劣ることが証明されています。ジェル状の製剤でも、2mL以上使用することが必要です。目安として、アルコール製剤を手にとり、擦り込みを始めて完了するまでに15秒以上かかる量を手に取ることが大切です。

製品によって1プッシュの量が違います

液体剤やゲル剤 ともに手にとるとき,1プッシュの量が製品によりいろいろで,1プッシュの量が決まっていません。したがって、使用する側が適量を知る必要があります。ジェル状のものは1プッシュ1mLのものが多いので、2プッシュは必要です。液体の場合は多くは3mLが出てきます。どちらの製品も軽くポンプするのではなく、しっかりとノズルを下まで押さえて1プッシュの量を出し切りましょう。

擦り込みに必要な時間感覚を持つ

手指全体にしっかりとアルコール製剤を擦り込むにはそれなりの時間がかかることを知りましょう。2mL以上のアルコールを手に取ると、擦り込み時間は最低でも15秒以上はかかります。

ちなみに私は平均25秒かかります。「手指全体」に15秒で擦り込みが済むのは、かなり手指衛生に手慣れた達人レベルか、アルコール量が少ない、あるいは、手指全体に擦り込めていないです。

手指全体にアルコールを広げることが大切

アルコールは揮発性があるのが特徴です。擦り込みの時間の経過と共にアルコールは揮発していきます。その特性を活かして、タオルが不要な手指衛生の方法がアルコールを用いた方法です。しかし、アルコールが揮発するので、どこまで十分にアルコールが手指に広がり、消毒ができたかを確認するのが難しい点もあります。そう言った意味でも、必要とされている「2mL以上」をしっかりと守り、アルコールを手指全体に広がるように意識して擦り込みをおこないましょう。

歯科衛生士/第2種滅菌技士/第1種歯科感染管理者

長谷川雅代