手指を消毒するアルコール製剤はさまざまな製品が販売されています。何を基準に選んで良いか、購入する際に迷うのではないでしょうか。今回は手指用のアルコール製剤の選び方を解説します。製品のボトルには必ず品質表示がされていますので、そちらを見ると簡単に確認することができます。
まずアルコール濃度を確認する
手指用のアルコール製剤は正式には「速乾性擦式消毒用アルコール製剤」と言います。さまざまな製品が販売されていますが、アルコール濃度70~95%のものが消毒効果があります。この範囲のアルコール濃度がある製品を選ぶようにしましょう。
添加物を確認する
アルコール以外に含まれている物質のことです。アルコールと精製水のみの製品や、手荒れを防ぐ保湿剤が添加された製品もあります。医療現場では手指に消毒薬の成分を残しておきたいこともあり、アルコールの他に薬剤成分が配合されているものを選択することもあります。
一般生活者の方であれば、手荒れ防止を考慮して、保湿剤が添加されている製品を選ばれると良いです。また、香りを楽しむアロマ素材が添加されている製品もあります。大切なののはアルコールの濃度ですので、濃度を確認して選ぶことを忘れずに。
形状から選ぶー液体タイプ・ジェルタイプ・泡タイプー
アルコール製剤の性状には液体タイプ、ジェルタイプ、泡タイプの3つの性状があります。どれを選択しても構わないです。使用する人が使いやすいものを選ぶと良いです。液体のものは手にとり、擦り込みをする際にどうしても液が多少指の間からこぼれ落ちることがあります。フローリングの床など、ワックスがかかった床にアルコールが落ちるとワックスが溶けるので、床にシミのような跡がつくことがあります。ジェルタイプの方が、指の間からこぼれる量は少ないと実際に使用した感想です。
外出先での使用にはジェルタイプがおすすめです。理由は持ち運びの際にこぼれにくく、便利です。
便利!個装になっている手指用のアルコール製剤
外出時に便利な個装になった手指用アルコール製剤も販売されています。個装されている一回量が1.2mlの製品や、2mlの製品もあります。大人の手では一回量は2ml以上必要ですが、小さな子どもの手には1.2mlのアルコールがあればしっかりと擦り込みができます。子どもは擦り込みが上手にできない場合が多いです。まずは大人の手をアルコールで消毒をして、次に子どもの手をアルコールで擦り込みをするお手伝いをしてあげると良いです。
歯科衛生士/第2種滅菌技師/第1種歯科感染管理者
長谷川雅代